[ 2010/11/19 ]
1、SADとは、どんな病気でしょうか? 大勢の前でスピーチをするのが苦手で不安を感じる、初対面の人に挨拶するのが恥ずかしい、などは日常誰もが経験する事です。 ところが、 このような状況を恐れるあまり、その状況を避けようとして学校や会社に行けないほどである、など日常生活に支障を来たすようになると、これは病的な状態で す。これを「社会不安障害」と言います。社会不安障害は決して特別な病気ではなくて、アメリカでは7〜8人に1人がこの病気で苦しんでいると言われていま す。 1、恐怖・不安を感じる状況 社会不安障害の人が恐怖や不安を感じる状況には、様々なものがあります。 A. 人前で食事が出来ない B. 人前で話をするのが苦手 C.偉い人の相手をするのが苦手 D.人々の注目を浴びるのがこわい E.人前で文字を書けない F.初対面の人に会う、話をするのが苦手 2、具体的な身体の症状 恐怖や不安により、身体に様々な症状が現れます A,顔が赤くなる、青くなる、顔が硬直する、汗をかく、顔が真っ白になる、めまい B.手足が震える、動悸 C, 尿が近い、出ない D,声が震える、声が出ない、食事が喉を通らない、口が渇く、息苦しい 、 E、吐気、胃腸の不快感 3、成因 社会的不安障害は、 1、単なる「内気」や「恥ずかしがり」とは、異なる、治療可能な疾患です。 2、詳しい事はまだ解明されていませんが、セロトニンやドパミンなど脳内の神経伝達物質なバランスが崩れ、神経が過敏な状態におかれる事により、発症すると言われています。 3、又、大勢の前での挨拶や発表の場面で異常に緊張している事をふと自覚した、などの出来事がきっかけとなって発症する事があると言われています。
2、社会的不安障害はどのように診断されるのでしょうか? 1、診断 社会不安障害は、M.I.N.Iという面接法により診断する事が出来ます。 2、重症度 LSAS-Jという尺度が用いられています。
3、不安障害の治療には、どのようなものがあるのでしょうか? 1、心理療法(認知行動療法) 2、薬物治療の効果と副作用の関係 SSRIの治療効果は、1〜2週間後に発現 3〜8週間後に症状が改善 副作用は、1週間に現れる、その後急速に軽減 症状が改善後も一定期間(1年間)はSSRIを減らさずに服用がベスト |