症状が急激に悪化する事はなく、感染症、骨折などの全身状態の悪化や薬剤性パーキソニズムを疑います。薬剤性パーキソニズムは、強力なドパミン受容 体遮断薬を長期大量に用いると出現・悪化しやすいですが、より弱いドパミン受容体遮断薬や、機序が不明のパーキソニズムを出現させることがある薬剤もある 薬剤も知られています。黒質変性は、すでに始まっていますが、未発症であるパーキンソン病が、薬剤により顕在化させられる場合もあります。

薬剤性パーキソニズムの主な特徴

A　通常、薬剤性パーキソニズムは、６０％が薬剤を服用開始１ヶ月以内に、９０%は３ヶ月以内に発症し、

　数日ないし、数週の単位で急速に進行する。

B 症状は静止時振戦が少ない事、左右差が少ない事があげられるが、実際には静止時振戦や左右差のある例も認め、臨床症状のみで薬剤性か否かを判断するのは困難である。

C 急速な症状の進行が最も大きな特徴であり、これがみとめられた場合、服薬歴を聴取する。