[ 2014/02/04 ]
ノロウィルスの病態の概要
ノロウィルスは、粒子の直径が27~30nmであり、ロタウィルスの3分の1程度であるため、ウィルス 粒子全体の体積はロタウィルスと比べるとはるかに小さくなっています。 また、ロタウィルスと同様ウィルス粒子にはエンベロープがありません。 さらに、ノロウィルス粒子は、 基本的に1つの構造たんぱく質から構成されています。このような単純な構造なので、外部環境下で 非常に安定であり、ノロウィルスが強い感染力を持つ要因になっています。 ノロウィルスゲノムは長い1本鎖のRNAウィルスであるため、同時に感染した2種類のウィルス間で りコンビネーションを起こすことがよくあります。詳しく調べた調査によると、小児のノロウィルス胃腸炎 から検出されるノロウィルスの4分の1以上が組み換え体であるようです。 また、ノロウィルスはRNAウィルスの特徴として、非常に高頻度で突然変異を繰り返しますので、 宿主の体内に出来た抗体から逃れるようにみえる抗原変異を頻繁に繰り返します。 このような抗原変異は、多数あるノロウィルス遺伝子型の中でもG2。4と言われるタイプに特徴的に 良く見られます。2012年秋から2013年にかけて、大流行したノロウィルスも、このようなG2.4の 新しい変異体でした。 ,
|