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ロタウィルス胃腸炎・ノロウィルス胃腸炎の特徴

1.ロタウィルス胃腸炎

 ロタウィルスの流行期は、かつて晩秋・初冬といわれていましたが、近年は年明けから増加して、3〜

4月をピークとして、5〜6月までロタウィルス胃腸炎の症例に遭遇します。

発症のピークは生後6ヶ月〜18ヶ月の所にあります。

したがって、後で解説するロタウィルスワクチンもこの時期の重症下痢症の予防を第一の標的として

おり、接種から3年間高い有効性を保つことが目標とされています。

ロタウィルスは、発症に至らなくても100%の小児が感染します。糞口経路で人から人へと伝播しま

すので、清潔という観念のない乳幼児が羅患しやすくなるとしても、どうして発展途上国のみならず

先進国でも100%感染してしまうのでしょうか?

それは急性期の便中に10の11乗個という大量のウィルス粒子が排泄され、しかも10個程度の

感染性粒子を取り込むことによって感染が成立するとされているからです。

要するに現在の先進国における衛生状態をもってしても防ぐことが出来ないのです。この点が、先進

国では衛生状態の改善により激減した細菌性腸管感染症との大きな違いです。

また、病態生理学的にみるとロタウィルス胃腸炎は腸管の粘膜上皮に限局した感染ですので、粘膜

に侵入して粘膜下に炎症を起こす細菌性腸管感染症と異なり、便に血液や白血病が混じるようなこと

がありません、

ロタウィルス胃腸炎は吸収能を持つ小腸繊毛の先端部の成熟上皮が破壊されるので、水分吸収阻害

が起こり、水様性の下痢症になります。

便の性状として、白色であることが強調されますが、白色である症例は半数以下であり、臨床症状か

ら診断することは出来ません。

病原診断は糞便中にロタウィルス抗原をイムノクロマト法などの迅速診断で証明することで確定しま

す。