[ 2020/6/12 ]
病原体・臨床像
これまでに人に感染するコロナウイルスは4種類知られており、感冒の原因の 10〜15%を占める病原体として知られていた。又、イヌやネコ、ブタなど動物 感染するコロナウイルスも知られている。 2002年中国広東省に端を発した重症急性呼吸器症候群(SARS)は、コウモリ コロナウイルスがハクビシンを介してヒトに感染し、ヒトーヒト感染を起こすことで8000人を超える感染者を出した。 又、2012年にはアラビア半島で中東呼吸器症候群(MARS)が報告され、ヒトコブラクダからヒトに感染する事が判明した。 そして2019年12月から中国・湖北省武漢市で発生した原因不明の肺炎は、 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)が原因である事が判明した。 SARS−CoV-2は、SARSやMERSの病原体と同じβコロナウイルスに分類される動物由来コロナウイルスと判明したが、宿主動物はまだ分かっていない。 現在は、ヒト-ヒト感染によって流行が世界的に広がっている状況である。 SARS−CoV-2による感染症をCOVID-19(感染症法では新型コロナウイルス)と呼ぶ。 |